ISO/SR(ISO26000ー社会的責任)動向

社会的責任(SR)に関する作業グループの第4回総会が、2007年
1月29〜2月2日にオーストラリア・シドニーで開催されました。
社会的責任は、国際化標準化機構(ISO)によって2001年より
検討が始まり、昨年よりISO26000として本格的な国際規格化
への作成作業に入っています。
その間、社会的責任は企業に限らずあらゆる組織にかかわるものであ
るという観点から、当初のCSR(Corporate Social Responsibility)
からCを取ってSRに名称が決まり、また第三者認証を必要としない、
ガイダンス(指針)規格として進められています。
総会には、54カ国28国際機関から275名余りが参加し、同ガイダ
ンスの第2次作業原案(WD2)に対する5176のコメントを基に重要
課題について論議し、28項目の決議が採択されました。
11月にオーストリア・ウィーンで予定されている第5回総会に向けて、
中核課題として、環境、人権、労働慣行公正な事業活動などの7項目が
確定、その検討のための4つの特別委員会が設置され、第3次作業原案
に向けて執筆作業を進めることが決まりました。
今回、各専門家で構成する作業グループ間の信頼関係の構築も得られた
ことで、規格開発への確かな転換期であったと本会のグループ陣は評価
しています。
次回総会では、CD(委員会原案文)への格上げが決まる予定で、その後、
規格原案、最終規格原案の審議・投票を経て、2009年に発行される見
込みです。